お知らせ
2024年度に長崎大学大学院工学科が実施した道守養成講座の道守補コース(長崎会場、宮崎会場、関西会場)及び特定道守コース(コンクリート構造、鋼構造、トンネル)の合格者番号を発表します。
なお、合格通知書、登録関係の書類は郵送でお送りします。
長崎大学 インフラ長寿命化センターは、10月より「インフラ総合研究センター」に名称が変わりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
インフラ総合研究センターとは
2023年4月1日より、インフラ長寿命化センターはインフラ総合研究センターに拡充改組されています。下記はインフラ長寿命化センターについての紹介です。
新センターの活動内容を知りたい場合は問い合わせ先に連絡をお願いします。
地域の現状と地域再生に向けた取組み状況
平成19(2007)年8月1日に米国ミネソタ州ミネアポリス市郊外で鋼3径間連続トラス橋の崩落事故が報道され、インフラのメンテナンスの重要性が認識されつつあるのですが、平成19(2007)年6月20日に木曽川橋梁(トラス橋)の鋼材破断に続いて、8月31日には秋田県本庄市近郊の鋼トラス橋の鋼材破断するなど、道路インフラ構造物の劣化・損傷事例が後を絶ちません。さらには、同年9月末には道路交通の安全を担う信号機も錆により倒壊しているとの報道がなされていました。バイオ、ナノ、情報通信への技術革新が謳われる中、人間の生活の基盤であるインフラ構造物の荒廃が日本でも着実に進んでいます。
観光立県を推進する長崎県には、教会群等の観光資源が半島や離島に点在していますが、それらを結ぶ多数の渡海橋や港湾等のインフラ構造物の老朽化が進行しています。国以上に県の財政状況は厳しく、建設事業費は削減され、維持管理費の増額も見込めない状況にあり、費用や人材の面で多くの課題があります。
長崎大学工学部では平成19年1月に長崎県をはじめ県内市町や地元企業との連携による共同研究・事業の推進を目的として「インフラ長寿命化センター」を設立しました。一方、長崎県はインフラ構造物の予防保全的管理手法への転換を図るために、公共土木施設維持管理基本方針を策定するとともに、維持管理の計画ならびに体制の充実に取り組んでいます。また、県民参加の地域づくりを推進するた、道路、河川、港湾などの清掃等を行うボランティア・愛護団体への支援事業も行っています。
地域再生人材創出構想
県内の自治体職員、建設・コンサルタント業、NPO、地域住民を対象とし、道路構造施設の維持管理に携わる"道守"を養成し、"まちおこし"の基盤となるインフラ構造物の再生・長寿命化に係わる人材を創出することを目的としています。技術士、診断士、土木施工管理技士等の各公的資格レベルに応じた基礎知識、応用能力をもつ人材と、一般市民(ボランティア、愛護団体等)を対象として構造物の日常的な観察・点検ができる人材を養成します。インフラの維持管理には調査、診断、特定高度技術が必要であるため、講義、実験、実地研修等を組み合せた総合的なコースを設置します。また、一般市民に対しては公開講座コースを設定します。本人材養成ユニットをインフラ長寿命化センターの任務として位置づけ、終了後も継続的に人材養成事業を実施展開します。これらを遂行することにより、観光振興及び新産業創出の両面から雇用創出と地域再生・活性化を支援します。
自治体との連携・地域再生の観点
【自治体との連携】
長崎県は長崎大学と連携して観光立県の基盤となる「公共土木施設維持管理基本方針」の策定に取り組んでいます。本提案により、インフラ維持管理に貢献できる高度技術者を育成するとともに、継続的できめ細かな点検を必要とする予防保全型の維持管理事業を推進し、その業務に携わる地元企業の活性化を促すことができます。
【地域再生との関連性】
観光立県長崎の地域再生には、基盤となるインフラの長寿命化、機能保持・向上が不可欠であり、社会基盤の予防保全型維持管理が導入されました。本人材養成ユニットにより、離島・半島をはじめとする県内広域に分散するインフラを適切に維持管理することが可能となり、地域の活性化と雇用創出が期待できます。
【地域のニーズ】
長崎県の地勢条件に応じた維持管理を行うために、離島半島に多数点在するインフラ構造物の維持管理ができる人材が求められています。また、投資費用の低減化と平準化を目指すアセットマネジメントを導入するためにも、維持管理に対応できる自治体職員と地元企業の人材養成が急務です。
【地元企業等からの協力】
長崎県建設業協会、測量設計業協会からは、企業ニーズとインフラ維持管理の技術ニーズに応じた人材養成の要求があり、本事業への協力が得られるとともに、修了後には"道守"として活躍が期待されます。
【地域再生への貢献度】
構造物の検査・投資計画のマネジメントができる診断士、技術士レベルの技術者を育成することで、県内インフラ構造物の維持管理への貢献が期待されます。また、地域住民によるインフラ構造物の日常的な目視点検、道路、河川、海岸、港湾、公園等の愛護団体を通じたインフラ維持管理の啓蒙活動等、県民参加の地域づくりと観光立県にふさわしい地域再生への貢献が期待されます。
活動紹介
長崎大学が長崎県と連携して、長崎県の重要な社会資本である道路インフラ施設の維持管理に関する知識・技術の習得を目的とした養成プロジェクトです。本プロジェクトは文部科学省「成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進」事業となっており、社会基盤「長崎の地域特性を考慮したインフラ再生技術者育成のためのカリキュラムの構築」において、岐阜大学、長岡技術科学大学、愛媛大学、山口大学及び舞鶴工業高等専門学校と連携して実施しました。事業終了後も5大学1高専で「社会資本の整備及び維持管理等に係る人材育成の連携協力に関する覚書」を締結して、連携した活動を続けています。
なお、本プロジェクトには、 「道守補助員」、「道守補」、「特定道守」、「道守」の4コースがあります。
コース | レベル | 対象者 | |
---|---|---|---|
道守補助員 | 入門レベル | 一般市民 | 市民講座 |
道守補 | 到達レベル | ・地元自治体職員 ・地元自治体OB ・地元企業職員 ・地元企業OB など |
土木施行管理技師 |
特定道守 | 診断士 | ||
道守 | 技術士・博士 |
アクセス
お問い合わせ
〒852-8521 長崎市文教町1-14
TEL:095-819-2880
FAX:095-819-2879
E-mail:michimori@ml.nagasaki-u.ac.jp